遠藤周作原作×マーティン・スコセッシ監督
『沈黙』ーサイレンスー
原作者遠藤周作は不仲であった両親の離婚後、神戸の母方の叔母宅で暮らすようになります。叔母のすすめのもとカトリック教会へ通う生活が始まり12歳で洗礼をうけます。
「着慣れない洋服をずっと着せられているような感覚」
このように自身とキリスト教との関わりを表現しつつ、多くの文学作品をこの世に生み出されています。「沈黙」に登場しますモキチという人物は作者自身であるとも後にいわれています。
私自身は、日本人、日本文化をより深く知りたいと考え 仏教 キリスト教 神道そして新興宗教と、宗教学を現在学んでいますが
この映画の鑑賞後、日本の次世代にとって宗教や信仰心が
個々に必要とされる時代がやってくるのだろうか?
と同時に導き手となる存在を探し求めているのは
豊かな世の中である現在も変わらないのではないか?という思いでした。
それはひとはいつの世も社会性を持って生きる存在だからなのか?
動物は個々で活動するより強固となるから群れるのであって、
現代の人間社会では群れる必要性はないように思うのですが
話しが少しそれましたがこれからの時代、深く物事を思考するということ
をしなくてもよい時代が訪れそうな予感を抱きました。
最後に!ハリウッド映画なのに日本人の描写がとても違和感なく自然に描かれていました。
さて2作目は
ハーク・ハーディング、アナトリー・クチェレナ原作×オリバー・ストーン監督 『スノーデン』です。
自分の暮らしている現実の世界観を大きく拡げてくれた
素晴らしい作品でした。
そして最後まで思いを伝えあいながら信頼関係が支えとなるパートナーの存在に
流れゆく時代のなかで変わってゆくものと変わらないものを確信できた作品でした。
とても勉強になりました。