~生きているあいだにしておくことがはっきりとわかった~
『永い言い訳』著 西川美和 文春文庫
自分の迷いの基が浮き彫りにされそして日常はなにひとつドラマティックではなく、わからなかった関わりを手探りでゆっくりとときに荒立つ気持ちと共にいま身近にいる他者から気づかされてゆく。
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いつかはみな死にます。
わかってはいるけれど
目の前でひとは旅立ったけれど
ほんとうのところ わかっているのか
わかろうとしているのか
ずっと問いかけてきた。
目の前からひとは旅立った。
けれど
終わらなかった。
そして続く道
どうせなら楽しくおもいっきり生きようじゃないか
なんて勢いはでないものです。
でもすこし見えたものがある。
じぶんのこと
じぶんの置いてきた世界 選ばなかった世界
いままで知らなかった、ひととのかかわり方
新しい新品という表現とは少し違って
じぶんが豊潤されてゆく過程をじぶんがみている
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読み終えた作品からわたしが感じ取ったことです。
いま 身近にいる他者とかかわれるありがたいことに感謝して
真摯にこれからも向き合っていきたいと思いました。
もしこの世に生まれてきた意味というものがあるとしたら
私は いま このことに気づいてそしてたいせつに伝えて生き続けることなのかもしれません。
そんなことを想わせてくれた作品でした。
ありがとうございました。